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AIで仕事が楽になる、は半分だけ正解だった。エイベックス会長の告白
2026.08.24 — AI活用

AIで仕事が楽になる、は半分だけ正解だった。エイベックス会長の告白

エイベックスの松浦勝人会長が、自身のnote連載記事の制作を、ほぼAIで進めていると明かしました。ただ、そこで語られたのは、便利さだけではありませんでした。

たたき台の後、数十回のやり取りで仕事が膨らんでいく

松浦会長のやり方はこうです。まずたたき台を作り、そこから数十回にわたってAIとやり取りを重ねていく。ところが、その作業をしている最中にも「別のアイデア」が次々と浮かんでくるため、仕事がどんどん増えていくといいます。「たくさんの案件を並行してこなしていくのはかなり疲れる」と本人が明かしています。

「休むという概念がなくなっていた」という告白

さらに踏み込んで、こう語っています。「休むという概念がなくなっていた僕は、ほぼほぼAIから離れられなくなりました」。休憩を取ることが大切だと分かってはいても、休憩している間も、頭の中はぐるぐる回っている、と。

AIを使えば仕事が楽になる、というのが多くの人の期待です。しかし、実際に起きたのは、仕事が速く進むようになった分だけ、次から次へと新しいアイデアを試したくなり、結果として以前より休めなくなる、という逆の現象でした。

なぜ、こんなことが起きるのか

AIが仕事を進めるスピードは、人間の思考速度をはるかに上回ります。これまでは、一つのアイデアを形にするまでに、考える時間、調べる時間、作業する時間がかかり、その「間」が、自然な区切りになっていました。一区切りついたところで、いったん手を止める。これが当たり前だったはずです。

ところが、AIが即座に形にしてくれると、この「間」が消えます。思いついた端から、すぐに試せてしまう。区切りがなくなった結果、仕事に終わりが見えなくなり、気づけば延々と手を動かし続けている、という状態が生まれます。

✕ 区切りが自然に消える AIが即座に形にしてくれる 思いついた端から試せる → 仕事に終わりが見えなくなる ◎ 意識して区切りを作る 終わる条件を自分で決めておく AIに追いつかれる前に区切る → 休息を確保できる
区切りが自然に消える働き方と、意識して区切りを作る働き方

これは、「並列処理の疲れ」とは違う話

以前、複数のAIセッションを同時に走らせることで集中力が削られる、という話を書きました。今回の話は、それとは少し違います。

一つの仕事に、集中して丁寧に取り組んでいるだけでも、AIのスピードに引っ張られる形で、際限なく仕事が広がっていく。並列に処理していなくても、速さそのものが休息を奪う場合がある、ということです。むしろ、一つのことに集中して深く付き合っているからこそ、次々湧いてくるアイデアに、際限なく応え続けてしまう危うさがあります。

経営者にとっての意味

この告白から学べるのは、AIを使うときほど、意識して区切りを作る必要がある、ということです。以前、AIに繰り返しの作業を任せるときは、指示ではなく終わる条件を書くべきだという話をしました。これは、人間自身がAIと向き合う時間にも、同じように当てはまります。

「ここまでやったら、今日はここで終わり」という終了条件を、AIに追いつかれる前に、自分で決めておく。区切りは、AIが自然に与えてくれるものではなく、これからは自分で意識して設定するものになった、ということです。特に、経営者やトップに立つ人ほど、際限なくアイデアを試せる環境が整うほど、この歯止めを自分でかける意識が必要になります。

まとめ

AIで仕事が楽になる、というのは半分だけ正解でした。速く形にできるようになった分、次々とアイデアが湧き、仕事に終わりが見えなくなる。松浦会長の告白は、この見落とされがちな側面を、率直に語ってくれています。AIと向き合う時間にも、自分で区切りを設けること。これが、速さを味方につけながら、休息を手放さないための鍵になります。

今回話してきた、AIを使い始めてから、かえって仕事から離れられなくなっていることで困っていませんか?もしそうなら、AIと向き合う時間にも、終わる条件を決めるところから始めてみてください。AI導入・業務自動化支援では、無理なく続けられる運用の設計から一緒にやります。まずは60分の無料個別相談へ。

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森本直也
森本 直也株式会社RIDERA 代表

AIを活用した業務の自動化・仕組み化の構築支援と、動画・Web・デザイン制作を手がける。複数事業を仕組み化で少人数運営。

X — @naoya_mkt

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