業務を知る人と、AIを実装する人が同じ席に座る仕事
日立製作所が、2026年度末までに国内で1,000人を育てると宣言した、新しい仕事の形があります。日本経済新聞や日経クロステックの報道によると、日立だけでなくNEC・富士通・NTTデータグループといった大手IT企業4社が、そろってこの職種の拡充を語っています。
何が新しいのか。「業務」と「実装」が同じ席に座ること
これまでの日本企業では、業務の分析はコンサルティング会社が、システムの実装はシステム開発会社が担う、という役割分担が一般的でした。両者の間をつなぐのは、分厚い要件定義の資料です。この分業のやり方は、時間もかかり、大人数を必要とするやり方でもありました。
AIの登場によって、この前提が崩れ始めています。業務を分析する人と、システムを実装する人が、同じ人、あるいは同じ小さなチームとして動けるようになってきました。
変革の規模が小さく、速くなった結果、分析と実装をひとつの席で回せるようになった、ということです。日立では、現場の業務に詳しい人材と、AIを扱う人材を組み合わせたチームを編成する動きも報じられています。
自分でやるか、外部に頼むかは、2つの条件で決まる
ここで多くの経営者が直面するのが、「自社でこの体制を作れるのか、それとも外部に頼るべきなのか」という判断です。この判断は、突き詰めると2つの条件で決まります。
一つ目は、業務分析を自分たちでできるかどうか。現場の業務を洗い出して、手順として言葉にできる人が社内にいるかどうかです。二つ目は、手を動かす人を確保できるかどうか。AIを使ったツールを作り、うまくいかない部分を直し続ける稼働を、本業とは別に確保できるかどうかです。
この2つが両方そろっているなら、必ずしも高額な専門人材を新たに雇う必要はありません。業務を知る自分たちと、手を動かせる人がいれば、自社の業務範囲であれば十分に回せます。逆に、どちらか一方でも欠けているなら、外部の専門家やパートナーに頼る方が、結果的に早く進みます。
経営者にとっての意味
この動きが示しているのは、単に新しい職種が生まれたということではありません。業務を理解している人が、AIという道具を自分の手で扱えるようになったとき、これまで大企業しかできなかった規模の変革が、身近な単位でも起こせるようになった、ということです。
自社の業務改善やAI活用を検討するときは、まず、現場の業務を棚卸しして言葉にできる人が社内にいるか、そして、AIツールを作って調整し続ける稼働を確保できるかを、確認してみてください。この2つの答えが、自分たちで進めるべきか、外部の力を借りるべきかを教えてくれます。
まとめ
業務を知る人と、AIを実装する人が同じ席に座る。この新しい働き方は、大企業だけの話ではなく、業務分析と実装を担える体制さえあれば、どんな規模の会社でも取り入れられる考え方です。自社に足りないのが人手なのか、それとも仕組みなのかを見極めることが、最初の一歩になります。
今回話してきた、AIで業務改善を進めたいものの、自社でやるべきか外部に頼むべきか判断がつかないことで困っていませんか?もしそうなら、まず2つの条件を確認するところから始めてみてください。AI導入・業務自動化支援では、その見極めから一緒にやります。まずは60分の無料個別相談へ。