AIは、いつも一番賢いモデルを使うのが正解とは限らない
AIを使うとき、多くの人は「一番性能の良いモデルを使えば、一番いい結果が出る」と考えがちです。ところが、これが必ずしも最適とは限らない、という話がありました。
すべてを最上位モデルに任せず、コストを大きく抑えた事例
ある使い方では、作業をすべて最も性能の高いモデルにやらせるのではなく、作業の重さに応じて使うモデルを変えることで、コストを大きく抑えながら、処理速度も上げられたそうです。報告では、費用がおよそ2万円から3千円ほどに、処理速度はおよそ3倍になったといいます。
やっていたことはシンプルです。大量の作業を仕分けるだけの軽い工程には、軽くて速いモデルを使う。実際に手を動かす工程には、標準的なモデルを複数並行で走らせる。そして、最後の重要な合否判定だけ、一番性能の高いモデルに任せる。却下されたら、また実作業の工程に差し戻す。
なぜ、これが成立するのか
作業には重さの違いがあります。大量の単純な仕分け作業に、一番高性能で高価なモデルを使うのは、優秀で高単価な人材に、誰でもできる単純作業をさせているのと同じです。能力が余ってしまい、コストに見合いません。
逆に、最終的な重要な判断には、性能の高いモデルを使う価値があります。ここで手を抜くと、精度そのものが落ちてしまうからです。全部を同じグレードのモデルで揃えるのではなく、作業の重さに応じてグレードを振り分ける。これが、コストと精度を両立させる考え方です。
経営者にとっての意味は、人材配置と同じ発想であること
これは、人の配置と同じ発想です。単純作業に高単価のベテランを充てず、重要な判断にこそベテランを充てる。優秀な人ほど、単純作業をさせるのはもったいない、という感覚は、多くの経営者がすでに持っているはずです。
AIにも、同じ物差しを当てはめてください。「一番性能の良いモデルをどこでも使う」のではなく、「この作業にはどのグレードのモデルが見合っているか」を、作業ごとに考える。この視点があるかどうかで、同じ結果を出すためのコストが、大きく変わってきます。
まとめ
AIは、常に一番性能の高いモデルを使うのが正解とは限りません。大量の単純な工程には軽いモデルを、重要な最終判断には性能の高いモデルを。作業の重さに応じてグレードを振り分けることで、コストを抑えながら精度も保てます。これから差がつくのは、AIを使えるかどうかではなく、AIを適材適所で配置できるかどうかです。
今回話してきた、AI利用のコストが想定より膨らんでいることで困っていませんか?もしそうなら、すべての作業を同じグレードのモデルに任せていないか、一度見直してみてください。AI導入・業務自動化支援では、そのコスト設計から一緒にやります。まずは60分の無料個別相談へ。