「試しに作った」から「ずっと使う」に変わる瞬間、アーキテクチャが要る
非エンジニアが作るアプリの質は、この数ヶ月で大きく上がってきています。セキュリティ面でも十分配慮された、レベルの高い実装になってきている、という指摘がありました。ただ、その裏にある条件を見落とすと、危険な作り方になってしまう、という注意点も同時に示されていました。
構造を決めないと、その場しのぎの積み重ねになる
あらかじめ構造(アーキテクチャ)を明示しないと、AIは決まった型を使わず、その場しのぎでコードを書いていくことがほとんどだそうです。
一度きり使って終わる、小規模な書き捨てのものであれば、これでもまったく問題ありません。しかし、長く使い続けることを前提にしたシステムの場合、この作り方は危険です。指示を出すたびに追加されたコードが積み重なり、少しずつシステムが歪んでいき、不具合や動作不良が増えていく。最初は快調に動いていたものが、機能を足すたびに壊れやすくなっていく、というのはよくある失敗パターンです。
特に危険なのは、データの持ち方
中でも特に取り返しがつきにくいのが、データの設計です。どんな情報を、どういう形で持たせるか、という部分は、後から変更するのが特に難しくなります。
データが実際に蓄積され始めてから設計を変えようとすると、関連するコード全体に影響が及び、簡単には直せません。作り始める前に、どんな情報を、どんな形で持たせるかを決めておくことが、他のどの部分よりも重要になります。土台となる部分ほど、後からの手直しが利かないのは、システム開発に限らず、多くの物事に共通する話です。
現実的な対策は、裏側を任せてしまうこと
非エンジニアだけでシステムを作るなら、複雑な裏側の処理は、すでにあるサービスの力を借りて任せてしまい、自分たちは画面の使いやすさだけに集中する、という役割分担が現実的です。裏側を自分たちで一から設計しようとせず、任せられる部分は任せる。この判断ができるかどうかが、システムが長持ちするかどうかを分けます。
経営者にとっての意味
「試しに作ってみる」段階と、「ずっと使い続ける」段階では、必要な準備がまったく違います。この見極めができていないと、気軽に始めたはずのアプリが、後になって直せない負債になってしまいます。
自社で作ったアプリを、今後も長く使っていくつもりがあるなら、作り始める前に、どんな構造で持たせるか、データはどう扱うかを、一度立ち止まって決めておいてください。逆に、一度きりの用途で使い捨てるつもりなら、そこまで気にする必要はありません。この線引きを最初にしておくことが、後々の手戻りを大きく減らします。
まとめ
非エンジニアが作るアプリの質は上がっていますが、それは構造を明示したときの話です。使い捨てなら問題ありませんが、長く使うシステムには、事前の構造設計とデータの持ち方の検討が欠かせません。裏側は既存のサービスに任せ、自分たちは使いやすさに集中する。この役割分担が、非エンジニアが安全にシステムを育てていくための現実的な答えです。
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